ギャップ彼女 1


あぁ…それにしても見た目通り陰湿な事やりそうだな…なんて考えていると、





バッチーン
辺り一面に、物凄い音がした。




……痛い。





いつの間にか目の前に現れた化粧バリバリ女が、私の左頬を思いっきり叩いたのだ。



「バカにしないで!」

『……。』




なんで思っていた事がバレたの!?
声には出してないはずなのに…



あ、もしかしてこの人…


エスパー?





化粧バリバリ女が睨んでくるが、おあいにく様、私は叩かれて泣くような女ではない。



なんで叩かれなきゃなんないのよ!!
キッと睨んだ。




バッチーン


『……。』


痛い…。
また叩かれた。


その横で、いい気味~と言いながらクスクス笑っているクルクル女。



と、そこへ誰かがこちらに向かって走ってくる音が聞こえる。


「やばいよ。みほ。行こ」


クルクル女が化粧バリバリ女を連れて駆け足で教室を出ていく。化粧女は「みほ」というらしい。


チッ
舌打ちと共に出て行った。



叩かれズキズキ痛む左頬を押さえて、ただ、立ちすくむ事しかできなかった。