ギャップ彼女 1


あ、暑い…


目をゆっくりと開け視界に入ったのは、誰かの胸板。しかも片腕でしっかりと抱え込まれている。



抜け出そうと、モゾモゾ動けば起こしてしまったのか、頭上から「…リン…起きたのか?」と声がした。




この声…



『…ん…ゆ…うと?何で?』



ふっと抱きしめる力が弱くなったので、視線を上げれば、妖艶な笑みで私を見つめる悠斗がいて…



えー…っと…
何でこんな状態なの?




かなり密着状態の私達。ありえない状況にドキドキと心臓が加速していく。




「リンから俺のところへもぐりこんできたんだぞ」



ニヤッと、いたずらっぽく笑った悠斗。



一回トイレに行ったのは記憶にあるけど…まさか、その後もしかして間違えて悠斗のところへ潜りこんじゃったとか?



…恥ずかしい




でも何で抱きしめていたのか分からないんだけど。