あ、暑い…
目をゆっくりと開け視界に入ったのは、誰かの胸板。しかも片腕でしっかりと抱え込まれている。
抜け出そうと、モゾモゾ動けば起こしてしまったのか、頭上から「…リン…起きたのか?」と声がした。
この声…
『…ん…ゆ…うと?何で?』
ふっと抱きしめる力が弱くなったので、視線を上げれば、妖艶な笑みで私を見つめる悠斗がいて…
えー…っと…
何でこんな状態なの?
かなり密着状態の私達。ありえない状況にドキドキと心臓が加速していく。
「リンから俺のところへもぐりこんできたんだぞ」
ニヤッと、いたずらっぽく笑った悠斗。
一回トイレに行ったのは記憶にあるけど…まさか、その後もしかして間違えて悠斗のところへ潜りこんじゃったとか?
…恥ずかしい
でも何で抱きしめていたのか分からないんだけど。

