ギャップ彼女 1

この車って…リムジンだよね?
だって車が長いよ…?


玄関を出るとそこには、黒塗りリムジンが止まっていて、その開いた窓から手を振るのは伊吹で…




マジで?



「リン!」




…マジですか!?



驚きのあまり動けずにいると、悠斗に「リン早く乗れ」と促された。
恐る恐るリムジンに足を踏み入れれば……





初めて見る空間に言葉を失った。




ソファシートはコの字形に繋がっており、見るからに内装もゴージャスで、大きいテレビや冷蔵庫も完備されている




「俺様を待たせるとはいい度胸だな?」

『ごめんごめん、一旦ごめ〜ん』

「…ブッ、なんじゃそれ」




あまりの放心状態でつい、妖怪○ォッチのキャラのマネをかましてしまった私。蓮は笑いのツボに入ったのかケラケラ笑っている。


…いや、みんなもだ。


あまりの恥ずかしさに、頬が火照っていくのを感じた。



『ま、間違えた!き、気にしないで!』




きっと、これも妖怪のせいだ。
私がこんな事を言ったのも!





「リンおはよう」



柔らかく微笑んだ翔に『お、おはよう』と笑顔で返す。



「リンちゃん。蜘蛛大丈夫だった?さっきスゴイ声したけど」

『…あはは』



クックッと喉を鳴らして笑う隼人に苦笑いだ。



…その話も忘れておくれ




「リンここ座って」

『うん』



自分の座っているシートの左横をポンポンと叩くのは伊吹。私が伊吹の横に座れば、後から乗ってきた悠斗は私の左側に座った。