ギャップ彼女 1

こんな事バレたら、特待生の権限である授業料免除がなくなってしまう。貧乏だから当然、私立の高い授業料なんて払えない。



そしたらやめなくちゃいけないよね…
はぁ。



転校ってどうしたら良いんだろう。
また新しい制服買うのか?そしたらかなりの出費だ。



下を向きながら、顎に手をあててそんなことをブツブツ言ってると、





「だから、言ったでしょ?」




いつの間にかしゃがみこんで、私の目の前にい
た隼人。目線が同じで、視線が絡みあった。



『……。』




ちっちかい〜!?顔近いんだけど!!
ってか、何が言いたいんだ?


すると、隼人は私の顎をクイッとあげ、フェロモンたっぷりの表情で見つめ



「もう逃げられないんだよ」と言った




そんな近くでフェロモン放出しないでよ!!
このフェロモン男め!!





はぁ~
逃げられないか…。
どうするか。


すると「隼人」と低い声で黒髪さんが呼んだ。
チロリと視界にはいった黒髪さんは、眉間にシワを寄せ黒いオーラを放っていた。



断ったから怒っているのだろうか?



「あ~悪ぃ。」


フッと笑った隼人は顎から手をどけ、離れてくれた。