ギャップ彼女 1


そんな失礼な事を思っていると、私に視線を戻した黒髪くんが口を開いた





「お前は特待生の花菜月 凛だな?」

『はい…。そうですけど』





黒髪くんは、真剣な顔つきで見つめてくる。何が言いたいんだろうか?
私が首を傾げているとーー…





「花菜月 凛。お前は、俺が決めた女だ。俺のところへ来い」

『…へ??』




あまりの衝撃の言葉に変な声がでてしまった。今まで、そういうセリフ言われた事なかったから、不覚にもドキンと心臓が高鳴ってしまった。



しかし、




その後ろで、赤髪くんと金髪くんは、ヒーもう無理~と言いながら地面を揺るがすほどの大爆笑をぶちまけていた。





『……。』




なんだ。からかわれたのか。
バカにして~!!
無駄にドキドキしちゃったじゃないか。




ひとり無音の溜息を吐いた。



こんなイケメンくんが私なんか相手するわけないよね!!



本当、馬鹿にするのもいい加減にしてほしい。
イライラした私は、キッと黒髪くんを睨んだ。




私に睨みつけられた黒髪くんは、何で私が怒っているのか理解不能な様で、キョトンとしている