ギャップ彼女 1




「お前」


そんな時、黒髪くんに呼ばれたので彼に視線を向けた。



背も高く、切れ長の瞳、スッと通った鼻筋、形の良い唇……イケメン部類でも、綺麗系の男の人だ。




でも…この人どこかで見たことあるような。
どこだろう…



記憶の糸をたぐりよせてみる












あ!
バイト先に食べに来てた気がする…多分…




「……。」

『……。』




お~い黒髪くん?
それにしてもなぜ次喋らない?しかも、なぜそんなに私を見つめる?


にらめっこか?どちらか笑うまで勝負か?
それか、先に目をそらした方が負けか?
よし。その勝負受けてたつわ


私も負けまいと、黒髪くんを見つめ返した。


でも、なんだろう…
この瞳を見ていると、不思議な感覚に陥ってくる。







この綺麗な瞳…どこかで…





「…お前は、俺のだ。」




……は?



私が綺麗な瞳に見入っていると、黒髪くんがこんな事を言ったんだ。


私は、自分の耳を疑った。



「………俺のだ」

『……っ』



し、しかも、もう1度言った!?



ポカン。
開いた口が塞がらないとはまさしくこの事だろう。