ギャップ彼女 1



「何回も言いますが、私、生徒会やめません」




ふと足を止めた先に、リンの声が聞こえた。
誰かといるのか?まだ姿は見えねぇ。




あそこか…?



おそらくあの角を曲がった所だ。俺はそっと近づいた。



すると、バッチーンともの凄い音が響いた。





…もしかして、今の音は――…




そんな時また、バッチーンと響いた。
ありえねぇ。






…何やってるんだ?



俺は走ってその場所に急いだ。すると視界に入ったのは、俺に背を向けている2人の女の姿。



しかも、



「何、黙ってるんだよ!!」




知らない女が大声を出しながら、右手を振り上げている姿だったんだ。