「何回も言いますが、私、生徒会やめません」
ふと足を止めた先に、リンの声が聞こえた。
誰かといるのか?まだ姿は見えねぇ。
あそこか…?
おそらくあの角を曲がった所だ。俺はそっと近づいた。
すると、バッチーンともの凄い音が響いた。
…もしかして、今の音は――…
そんな時また、バッチーンと響いた。
ありえねぇ。
…何やってるんだ?
俺は走ってその場所に急いだ。すると視界に入ったのは、俺に背を向けている2人の女の姿。
しかも、
「何、黙ってるんだよ!!」
知らない女が大声を出しながら、右手を振り上げている姿だったんだ。

