話し終わったあと、小さく息を吐いた颯佑。 わたしは颯佑の手を握った。 「ありがとう、颯佑」 「…いやになっちゃったでしょ」 「どうして?」 「寿美乃と合わせて冷たいことして、たくさん人を傷つけてきた」 「最初っからわたしを見てないことくらいわかってたよ」 うん、わかってた。 だからこそ、なんだか本人から聞けてスッキリした。 わたしのせいで颯佑は開きたくないドアを開けてしまったけれど。 「颯佑」 「ん?」 「……」