私も負けじと走った。


けれど、


「ドテッ。」


と転けてしまった。

「ぃだぁいー!!!」


その場でうずくまっていたら凉ちゃんのお兄ちゃんが来て助けてくれた。


「大丈夫?桃気をつけろよ。」


頭を数回ポンポンとして笑う凉ちゃんのお兄ちゃんに恋してた。


小学2年生の頃。


凉ちゃんのお兄ちゃんは小学6年生。


もう、私とは遊んでくれなくなった。


「凉ちゃん。お兄ちゃんは?」


「知らないよ。別に桃は僕と遊んどけばいいんだよ。」


「そっか!」


凉ちゃんとたくさん遊んだ。


夏になると海に凉ちゃんの両親と私の両親で行くようになった。