気付くと空が夕日に
染まり始めていた





もしかして俺、結構寝てた?





少し寝たおかげが
体調もいくらかはいい







「あ…」






ベッドの横のイスに座り
俺の手を握りながら寝ている蓮見先輩







心地良さそうに寝息をたてている








「はぁ、無防備過ぎねぇか?」







でも可愛いしいっか






男子たちが騒ぐのもわかるな
蓮見先輩なら






「今度のライブ誘ってみるかな…」







まだ名前もない感情が
沙比内の中に芽生えた瞬間だった







*風邪引きさんは保健室 end