ミスコンの応募が始まったと言うことで、本格的に文化祭の季節だ。

私たちのクラスは、LHRを使ってなにをやるのか話し合い中。


「メイド喫茶でいいんじゃない?このクラスには結菜ちゃんと楓ちゃんがいるんだから!」


ある生徒が言い、それにほぼ全員が賛成していく。


「…え、ちょっと待ってよ!無理無理無理、私無理だよ!?」


メイド服を着なければいけないという現実にいち早く気づいたのは楓だった。

……いや、私も無理だよ、絶対着ないからな!


「えー、いいじゃんいいじゃん、楓ちゃんならめっちゃ似合うって!」

「お願いっ!!」


すっかりその気の女子に押されまくる楓。

男子は男子で、もう決まったも同然という風にメイド服の話をしている。


「いや、だからーー」