◇ ◇ ◇ その人は優しい声で名前を呼んでくれた。 手を繋いで毎日のように港へ行った。 一緒に遊んでくれた。 綿飴を買ってくれた。 肩車してもらって眺めた青い海。 手を伸ばせば届きそうに思えた碧い空。 ……全ては目が覚めたら忘れてしまう、遠い遠い夢――