滲んでゆく世界の中で、緋色が目を大きく開いたのがわかった。






「も、緋色なんて‥‥‥大っ嫌いだもの!!





毎日毎日‥‥‥、わたしがどんな気持ちで緋色のソバにいたか知らないでしょ‥‥‥っ?










ずっと‥‥‥苦しかっ‥‥‥うぅ、







だけどもう‥‥‥好きなのやめるもん‥‥‥っ。








もうこれからは‥‥‥話しかけたりしないから‥‥‥、っふぅ‥‥‥、












っ‥‥‥ばいばい」











そう伝えると、緋色に背をむけて走り出す。







もう無理だ。





私、大切なひと、



失っちゃったよ‥‥‥