「杏珠さ、恋してんだな」



「!?」







は、はあ!?





なっ、ななななっなんで分かるの!??





驚きすぎて、声がでない。




そんな私をみて、全て理解したかのように頷くと、






「俺もなんだ。俺も片思いしているからなんとなくわかる」




と、答えた。





へえ。





こんなかっこいい聖夜でも片思いなんだ。


こんないい男に思われてんのに、全く振り向かない女のこなんているの?







「まー、恋は苦しい事が大半だな!」





白い歯をみせて、爽やかに笑うもんだから、つい笑みが零れる。






「っかわいー!!」




「は‥‥‥!?」





「いや、笑った顔可愛すぎだろ!ちょ、キスしていい?」




「は!??やっ‥‥‥やめて!無理!」



「っはははは!冗談に決まってんだろー?好きなやついるんだってば」






あ、ああ、びっくりした。




なんだかあまりにも、よく笑う人だから、私までつい笑ってしまう。







「杏珠お互いがんばろーぜ?」






そう言って、聖夜は私の頭を軽く撫でた。