「れーなちゃんっ!」
笑顔でこちらに手を振りながら
走ってくる女の子。
例の優菜ちゃんです。
この状況をどうにかしてほしかったから、まぁ登場についてはよしとしよう。
楓の顔は優菜ちゃんの登場で
曇っているが、仕方ない。
「今日から自然研修だねっ!
ほんと楽しそうだよねー!」
『そうだねっ』と
こちらも笑顔で返すが、
優菜ちゃんは私のその対応を見てからすぐに笹本の方へと目線をやった。
「クラスごとの夜のウォーキング、
弟が守ってあげなさいよっ!」
「あ?俺は兄だ、ばか」
「私の方が身長大きいのにばかなんて、10年早いっ!」
笹本の頭をわしゃわしゃと撫で、
きゃっきゃっと笑いながら
自分のクラスの列へと戻って行った。
結局私に話しかけるのって、
どーせ笹本が目当てなんだろうなぁ。
もし好きならだけどね。
てゆーか、優菜ちゃんが笹本のこと好きだとしても私には関係ないじゃん!
楓も好きなのか、なんて考えたりも
ほんと、私どうしちゃったんだろ。

