「それより、何を買いに来たの?」
ここに来る途中、
その話をしようと思っていたけど
意外とよくしゃべる笹本に圧倒され
肝心なことを聞けていなかった。
「あっ、言ってなかった?
俺さ、パンツ欲しいんだよ、パンツ!!」
はっ?
「そんなもんぐらい、一人で買いに来なさいよね!!!」
パンツ一枚買うためだけに、
なんで私を選んだのかがわからない。
「もし彼女がいて、こんなデートだったらドン引きね」
「彼氏のパンツを受け入れられない彼女は彼女じゃねーよ」
………ほんと、なんなの。
何開き直ってんの?
何ちゃっかり、
『今の言葉かっこいいだろ』
みたいなドヤ顔でこっちを見てるの。
「バカでしょ、あんた」
「てゆーか俺は、お前だから
こういうこと頼めるし
付き合って欲しかったんだよ」
そうさらっと言って、笹本は
スタスタと一人でお店に入っていった。
嬉しいこと言うじゃんっ。

