新宿のデカ

 メンタル面で。


 思っていた。


 人事に怯える人間も大勢いると。


 だが、暇がない。


 基本的にそうだった。


 警官も人間だ。


 長年刑事をやってきて、上の命令には絶対服従である。
 

 感じていた。


 楽じゃないと。


 だが、所轄署も、<本店>と通称される警視庁も回り続ける。


 絶えずだ。


 そして俺だけでなく、島田や他の刑事たちも部署に詰める。


 その日も午前八時二十分には署の刑事課に着き、勤務し始めた。