昼まで仕事をこなし、昼食を取る。


 仕出し屋が来て、人数分の弁当を置いていった。


 いつもそうなのだ。


 変わらない。


 あちらとしては、お得意様なのだろう。


 この所轄署が。


 食事を取りながら、島田が、


「トノさん、もうすぐ尾花監察官の第一審の判決が東京地裁で出るよ」


 と言った。


「ああ。俺もあの人が堕ちたのは分かってるからな。輝かしいエリートの転落ぶりがね」


「見ものだよな」


「うん。殺人犯の逃亡幇助は、罪が大きいからね」


 そう返し、食事を取り続ける。