「ああ、おはよう、トノさん」


 島田はすでに仕事を始めていた。


 パソコンに向かい、キーを叩いている。


 調書を起こしているようだった。


 まだ、かなりの量残っている。


 あと二ヶ月を切った。


 この所轄にいるのも。


 まあ、別に気に掛けてない。


 島田は初めて警視庁に行くのだが、俺の方はまた戻るだけだ。


 ふっと二課時代の記憶がよみがえる。


 小松と組んでいた時だ。


 あのキャリアの人間も、今は二課の課長補佐である。


 管理職で疲れるだろう。