ここ数日間ずっと課内に詰めていたのだが、島田が、


「トノさん、剣道場で稽古しない?」


 と言ってきたので、


「ああ」


 と頷き、その日の午後、道場に行った。


 竹刀や木刀を振り、筋肉を目覚めさせた後、一試合打つ。


 剣道は心のスポーツだから、勝ち負けは関係ない。


 チャンバラじゃないのだし、勝っても負けても礼を怠らないのだ。


 確かに腕はだいぶ落ちていたのだが……。


 普段、ずっと腱鞘炎がひどい。


 パソコンに向かい続けているから、筋肉が疲労している。


 四十肩は変わらずだ。


 だが、考え直せば、病気は出てくるのである。