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 一夜明け、二〇一四年も残すところ一日となった。


 正月は休みが取れない。


 年始は新宿の街も荒れるからだ。


 そう思い、淡々と勤務していくつもりでいた。


 もちろん、勤務時間中は酒も飲めないのだし……。


 刑事である俺にとって、正月気分などなかった。


 だが、別にいいのである。


 島田も同じだ。


 コンビを組んでいるから、ぴったり息が合い、慣れていた。


 二課時代よりマシだ。


 あの時は小松と組み、選挙違反や知能犯などをバシバシ挙げていた。


 だが、選挙違反での摘発ミスは大きかったのである。