特に銃を差していたフォルスターに、すえたような臭気が移っていた。


 だが、そんなことは気に掛けずに、普通に課内で淡々と業務をこなす。


 夏場だと、汗が浮き出てシャワーを浴びるのだが、秋冬はそのままフロアに行く。


 ゆっくりする間はないのだし、バカなことを考える暇もない。


 まあ、元々理詰めで物を考える方で、無駄なことにはほとんど口を出さないタイプの刑事なのだが……。


 島田もそうだった。


 お互い似た者同士である。


 怖いぐらい、似通っていて。