今日も東京の街はどこもフル回転だと。


 活況がある。


 相変わらず。


 午前八時二十分頃、署に着くと、島田が来ていて、


「おはよう、トノさん」


 と言ってきた。


「ああ、シマさん、おはよう」 


「さっき、例の事件で身柄を拘束した人間たちの素性が分かったよ」


「やっぱ、羽野と衛藤だったのか?」


「ああ、図星。……アイツら、警察舐めてたからな。いずれ日本に身柄を移されるらしい」


「これで事件は幕引きか?」


「うん。だといいけどね」


 島田がそう言って、パソコンの画面に目を落とす。