こなす。


 いつも思っていた。


 警察社会で長年水を飲み続けてきた退職警官は、今はもうほとんどいないと。


 確かに世代交代の波を感じる。


 刑事も変わるのだ。


 時代が変われば。


 だから、昔の警察官とは自然と疎遠になる。


 大抵、特養などに入り、余生を送っている人が多い。


 昔の人間の主張する権威などが大嫌いだったし、綺麗事、自慢話の類も聞きたくなかった。


 それだけ成長しているのだ。


 二十年以上警察の水を飲めば、そこにどっぷり浸かり込んでいて、違和感はない。


 島田もいずれ警部へ昇進するため、昇進試験を受けるだろう。