新宿のデカ

 そしてその日も昼に仕出し屋が弁当を持ってきて、昼食を取った。


 午後からまた、変わらずに仕事する。


 一応歌舞伎町のパトロールは、午後三時からを予定していた。


 島田がずっとパソコンのキーを叩いている。


 膨大な量の手書きの調書は、オンライン化するのが大変だった。


 デスクにまだ山積みになっている。


 ペーパレス時代だから、紙の調書は必要ないのだ。


 今から三十年、四十年前の警官たちも、当時、手書きに抵抗がなかったのだろう。


 今の刑事も手帳にボールペンという人間はいるのだが、ほとんどが記録用のICレコーダーを持っている。


 記録を取り、後でパソコンで起こすのだ。


 日曜の午後の物憂げさを感じ取りながら、過ごす。


 まあ、確かに課内はひっきりなしに電話やファックスが鳴り、パソコンのキータッチ音が響き、プリンターなども作動し続けていたのだが……。