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 日曜の勤務が終わり、自宅に帰り着いた。


 明日からまた通常通り、署での仕事が控えている。


 俺も島田とコンビを組み、犯罪者たちを追い続けていた。


 安原は俺の残した着信に気付いているだろうか?


 多分、組対の警察官として忙しいのだろう。


 いつも思う。


 警視庁捜査二課にいた際、選挙違反の摘発ミスさえなかったら、今頃は上まで行っていただろうと。


 準キャリアの警官なら、勤続してから十年以上も経つと、警視や警視正など上のポストが手に入るのだ。


 それが警察社会の実態なのである。


 俺も思っていた。


 所轄に居続ければ、今の警部からの昇進は見込めないだろうなと。