署に戻ると、夕食が取ってある。


 丼物だ。


 ちょうどよかった。


 外が幾分冷えていたのだし、空腹を覚えていたので。


 食事を取って、午後九時過ぎに署を出る。


 新宿駅へ向かった。


 地下鉄に乗り、帰宅するためだ。


 思っていた。


 これからも警官としての仕事は続いていくと。


 地味にやるつもりでいた。


 石橋を叩くような慎重さを持って。


 その週もあっという間に流れる。


 もちろん、署内外ではずっといろいろあっていた。