土曜の夜、午前零時まで起きていた。


 明日は通常通り出勤だから、深夜を回る頃、読みかけていた本を閉じる。


 そしてベッドに潜り込んだ。


 勤務日は暇がないのだ。


 ずっと仕事に専念していて。


 確かに警察官というのは、いざ捜査に当たるとなると、何でもありみたいなところがある。


 そういった警察の裏など、いくらでも知っているのだった。


 日曜の朝、午前七時過ぎに起き出し、キッチンでコーヒーを一杯飲んだ後、カバンを持つ。


 歩きながら、スマホを見ていた。


 いつも思うのだ。


 嫌なことは忘れたいと。


 過去にトラウマみたいなものがあった。