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 月曜の午後四時過ぎに署に戻った。


 疲れている。


 署に帰り着き、パソコンで捜査記録を付けた。


 島田が横顔に疲れを浮かべている。


「シマさん、大丈夫か?」


「ああ。……トノさんも疲れない?新宿の街、回って」


「うん、多少な。でも、現役のデカだから、休む間がないよ」


 そう返すしかなかった。


 島田はいつも気を楽に持っていることが多い。


 ずっと所轄にて、警視庁に一度も勤務したことがないからだろう。


 いつも思う。


 人間、何が幸せか分からないと。