新着メールを確認した。


 特に大事なものは来てなかったので、閉じてから、また調書の整理をし始める。


 俺も思った。


 警察も捜査に手抜かりがあったらいけないと。


 まあ、ずっと同じような仕事が続くのだが、当面は事態を窺うつもりでいる。


 六本木の通り魔事件と警視庁広域指定七×二事件、それに関東六王会の三つの事件は関連性がないと思いながら……。


 感じていた。


 刑事である以上、捜査に関し、一定の責任はあると。


 だが、通常の警察官でも暴けない闇があった。


 だから、それ以上に捜査に辣腕の公安警察が出てきたのだ。


 川倉たち捜査一課のデカや、俺たち所轄の刑事には到底全容を把握できないような、大規模な事件が起こったからである。


 ふっと署からの帰り際、思っていた。