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 六月も終わりに近いのだが、俺もメンタル面で参っていた。


 普段ずっと刑事として、事件を追い続ける。


 さすがに疲労は溜まっていた。


 島田が、


「トノさん、顔色悪いね」


 と言ってきたので、


「ああ、きついんだ。体だるくて」


 と返す。


 そしてまだ電子化されてない過去の調書を見ながら、パソコンに打ち込んでいった。


 所轄の刑事も大変だ。


 庶務は欠かせない。


 俺も思う。