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 その週も駆け足で過ぎ去っていき、日曜は通常通り出勤した。
 

 自宅最寄りの駅から地下鉄に乗り込み、署へと向かう。


 連日疲れていた。


 何せ、梅雨とは言っても、蒸し暑いからだ。


 署に着き、刑事課フロアに入っていくと、島田が先に来ていて、


「トノさん、おはよう」


 と言ってきた。


「ああ、シマさん。いつも早いね」


「うん。俺も刑事だし、夜も昼もない仕事してるからな」


「まあ、夜ぐらいゆっくり休みな。皆、寝静まってるんだし」


「ああ。だけどね、夜間って結構事件あるんだよね」


「そう?うちの管轄で?」