「いいから保健室行くぞ!」
相変わらずのお節介な門倉は、あたしの教科書を素早く拾い上げ、机の中に入れてくれた。
「保健室くらい、あたし一人で行ける。
弱い者扱いするな」
毒を吐き、教室から出た。
花瑤の表情が印象付いた。
あいつの驚いた表情が。
保健室に着いて、頭を冷やすように言われたあたし。
こうなった経緯を説明せず、そそくさと保健室から出ていった。
「お前忘れた?
俺がお前の教室に行った理由」
保健室から出るまでずっと無言だった門倉が口を開く。
あたしは彼の言葉に少し間を開けて答えた。
「あー。服返さないといけなかったね。
今のうちにあたしの教室に行って。
早くしないとあたしの担任が来るから」
「は?一緒にもどんねーの?」
「あたし、ちょっとトイレ行く」


