机の中に入ってる以外の道具はちゃんと入ってる。
おかしいなぁと思って教室に戻る。
そして目についたゴミ箱を、何となく見てみる。
そこにはあたしの教科書やノートが入っていた。
「アイツー!」
イラついたあたしは、思わず声が出た。
教室にいる人がこちらに振り向く。
ヤバイと思ったのか、すぐに視線を前に戻したみたいだが。
あたしは更に機嫌を悪くし、ゴミ箱に入ってあった自分のものを席に置いた。
そして花瑤の席まで行き、教科書やノートを取り出した。
「ドール?」
見ていた人が小さく声を出す。
あたしは気にせず、花瑤と同じことをした。
もちろん気は晴れない。
自分が小学生みたいなバカなことしてるってこともわかる。


