そちらを見てみると。
お父さんが倒れていった。
「父さん!?」
あたしを力付くで離そうとする大雅。
だがあたしの考えは一歩進んだものだった。
「逃げるよ!」
「やだよ!
父さんも、母さんも死んじゃった…
僕も死ぬ!」
大雅は安易にそんなことを口にする。
今だと犯人の前に飛び込んでいく勢いがある。
そんなことしたら絶対に殺される。
あたしは大雅を抱えて、木の影に隠れて行った。
「やだ!
僕も死ぬ! 死にたいよ…
母さん…父さん…」
泣きじゃくる大雅は今にでもあたしから逃げ出しそう。
「僕も死ぬんだ!」
走り出した大雅。
逃げようとする犯人と鉢合わせしそうになる。
間一髪の所であたしは大雅を引き留めて、再び犯人に見えない場所に隠れた。


