この時いつもと違う状況に気づいておけば、傷つく人がいなかったかもしれないのに。 どうして何も疑いなく、さっさと外に繰り出したんだろう。 「あれ、まだいた」 施設を出ると、久佐野がまだいた。 てっきりもう帰ってるのかと思ったのに。 「どうした?」 「幼稚園まで迎えに行くように頼まれた。 久佐野は帰らないのか?」 「帰ろうとしたら、ドールたちが出てきたんだよ」 そうだったんだ。 それにしても帰ろうとしたとか言ってるくせに、あたしたちについてきてる久佐野。