あたしは見ての通りの脱力状態。


そして目は閉じている。


それなのに彼の思いはわかる。


呆れてる。



あたしがこんな感じで、久佐野を相手にしようとしないから。


だってべつに一緒にいることを、強制したわけじゃない。



寄り道するから来るか聞いただけ。

帰りたかったら、帰っていいし。



ただ欲を言えば、もう少し彼にここにいてもらいたい。


相手にしなくていいから、帰らないでほしい。


なんだろ、この気持ち。



「まぁいいや。

俺帰っても、特にすることもないし」