「おまえさー。 ここにいるのは一人じゃねーんだぞ。 わかってんのか?」 「そんなことわかってるよ。 ここに久佐野がいることくらい」 あたしも彼と同じ感じで、テキトーに流す。 「はぁー。わかってねぇし。 俺が伝えたい気持ち」 「……いいよべつに、あたしはわかんなくて。 あたしはここで春の風を浴びながら目を瞑っとくから。 帰りたかったらあたしに一声かけてくれればいいし。 あたしと同じように寝転びたかったら、そこで寝転べばいいし」