こんな子が、親に捨てられたと思うと… 無性に腹が立つ。 だけど何もできない。 ただただ心の中で架空の人物を恨むことしか、私にはできない。 本当に情けないことだ。 「このお人形さんかしたげるから、一緒にこのお人形さんでお話ししよ!」 クーコはとても笑顔になって、私に言ってくる。 「この人形、どうしたの〜?」 できるだけ本心を悟られないように聞く。