「中谷悠の友人ということは、もしかして遠足も同じチームなのか?」


ヒヨリは薄く笑みを浮かべながら俺たちに尋ねる。


「あぁ、悠と俺と神木、それからA組の中原ってやつも同じチームだよ。」


「そうか、それは楽しそうじゃな。ワシらもこの四人で参加する。今年の課題が何かは知らんが、お互い頑張ろう。」


ヒヨリが俺に手を伸ばす。


俺はそれを握り、握手を交わした。





「それでは、僕たちはご飯を食べに行くのでこれで。」


「あぁ、また寮でな。」


ユキは微笑むと他の3人と共に手を振りながら体育館を出て行った。


「可愛かったな、ユキちゃん。」


ユキたちの背中を見送りながら、神木が名残惜しそうに言う。


時計を見ると午後1時を指していた。


「俺たちもなにか食べに行くか。」


「おっ、いいねぇ!」