「桐くん、大丈夫?」


ミヨが心配そうに俺の顔をのぞき込んでいた。


「あんまり大丈夫じゃないかも。ミヨはできた?」


「うん、一応。でもね、あんまり武器っぽくはないんだー。」


ミヨは恥ずかしそうに俯きながら、俺に自分の武器を見せてくれた。


「これ…腕輪?」


ミヨが持っていたのは紫色の皮の腕輪だった。


腕輪の先から長い鎖が伸びている。


「そうみたいなんだけど、何に使うんだろうね?この腕輪、自分に着けれないみたいなの。着けようとするとね…」


ミヨが自分の手をその腕輪に通そうとすると、腕輪が弾かれて床に落ちた。


「ほら。」


「本当だ。ってことは誰にそれ付けるんだ?」


「わかんないやー。」


ミヨは首を傾げる。