やっぱり、俺と同じように今まで自分に妖怪の血が流れてるなんて知らないままここに来てしまったやつもいるんだ。
このクラスの様子じゃ、ほとんどがそうだろう。
こんなのんびりした女の子まであの入寮テストを受けたって言うのか。
この学校、生徒を保護するためって言ってたが、この感じじゃどちらかといえば…
「あ、先生来たみたい。」
ミヨは隣の自分の席に戻った。
2限の制御学の担当は眼鏡をかけた優しそうな男性教師だった。
喋り方や動作も穏やかで、にこにことしながら自己紹介を進める。
「制御学の担当の河野です。制御学はとても楽しい教科ですので、みんなで楽しくやっていきましょう。」
さっきの高山先生は厳しいみたいなことを言っていたけど、穏やかな優しそうな先生だし、そんな厳しそうじゃないじゃないか。
気を引締めろという脅しだったのだろうか。


