翌日、ユキと共に部屋を出た俺は、校舎に向かっていた。
「綺麗ですねー、桜。」
寮から校舎までの道は桜の木が並んでおり、鮮やかな桃色の花をつけていた。
たくさんの生徒が桜並木を歩いてゆく。
昨日悠に案内してもらった時にも感じたが、この学校の敷地は本当に広い。
まるでこの学校の敷地が1つの街のように。
巨大な校門をくぐると、レンガ造りのまるで城のような学校が見えた。
「ユキくーん!」
校門をくぐるとすぐに、ユキに向かって女子たちが集まってくる。
「おはようございます。」
ユキが女子たちに微笑みかけると、再び歓声が起こる。
やっぱりこれだけ可愛いと女子にも人気なんだな。
言っちゃ悪いが、この取り囲んでいる女子の誰よりも可愛いと思う。
これが男なんだから本当に驚きだ。


