はまきり






「さて、自己紹介も済んだことだし、そほそろ始めよっか!」


芦屋先輩は手元の赤い箱の蓋を開ける。


箱の中の中にはビー玉ほどの大きさの水晶のような綺麗な玉が10個円状に入っていた。


「はい!じゃあみんなこれ一つずつ取ってね。」


芦屋先輩が玉を1人ずつ配って行く。


全員玉が手元に渡ったところで、芦屋先輩は制服の胸ポケットから何かを取り出した。


「それではテストを始めます!」


芦屋先輩が取り出したのは、俺たちに渡したのと同じビー玉くらいの玉だった。


ただ、その球は紫を帯びていて、俺たちの玉とは少し違っていた。







「テストのルールを説明するね!と言ってもルールは一つだけなんだけど。」


そう言うと芦屋先輩は紫の玉を右手で握った。


指の隙間から紫色の光が零れる。