怖…なんで舌二つに割れてるんだ、ファッションか何かか。
とにかくこういうやつには関わらない方がいい。
「俺、次の教室こっちだから。」
そう言って別れようとすると、神木は俺の制服の襟を後ろから掴んだ。
「待てって。」
「なに…?」
「俺も教室こっちだから一緒に行こうよ。」
と、言うわけで結局一緒に行動することになってしまった。
「寮の説明会の教室なんでこんなに遠いんだろうなー。」
神木は事前に配られていた入寮のしおりを読みながら呟く。
「さぁ?」
「それにこの入寮のテストってやつ?なんなのか気になるよな。」
それは俺も気になっていた。
事前に配布されたこのしおりの予定では、入学オリエンテーションと入寮式の間に、説明会及び入寮テストとある。
最初はクラス分けの試験かとも思ったが、それなら入寮テストなんて書き方をするだろうか。


