はまきり





「え…そりゃ、銃で打たれたら死ぬかもしれないし…」


悠は再び木々に視線を戻し、打ち始める。


「遠足に殺してはいけないなんて決まりはありません。相手を殺すのがゼッケンを奪う1番いい手だと思いますが。」


「そうだよ、野添ちゃん。入寮テストでもうわかってるだろ?この学校はそんなに甘くはないんだよ。」


神木の学生証が刀に姿を変える。


木々が揺れる。


その瞬間、風が動いた。







来る…





俺の方じゃない、この殺気は悠に向けられて…


直感が俺にそう告げる。


「悠、後ろだ!」


俺の言葉に素早く反応した悠は体の向きを変え振り返り、拳銃の引き金を引いた。


三発の弾は、正確に悠に向かっていた三人を捉えた。