それから家に着き玄関に向かう
終始笑顔を竣に私は
速まる鼓動を隠すので精一杯
竣みたいにかっこいい人に
あんなこと言われたら誰だって
ドキドキしちゃうよ
「おかえり、お嬢」
「おー、お嬢おかえり」
あれから組員のみんなは
気軽に話しかけてくれるようになった
でも、お嬢はやめてくれなくて
「若たち、今日はもう
お帰りになってるみたいですよ」
それなら体育祭の話できる
一度部屋に戻り私服に
着替えてからお兄ちゃんたちに
会いに行くことにした
「お兄ちゃん、蒼汰、輝!!
ただいまー!!」
お兄ちゃんの部屋に集まっていた
「おかえり、杏」
「おかえりなさい」
「おー、おかえりっ」
みんな笑顔で出迎えてくれた
お兄ちゃんに手招きされて
その輪の中に入った

