早川さんに促されて外にでると 私の家の前には黒塗りの高級車が とまっていた 住宅街に似合わないそれに またため息がこぼれた 早川さんは自然な動作で後部座席の 扉を開け私をエスコートした その姿はさながら少女漫画に出てくる 完璧な王子様 うわ…、シートふかふか 私がシートに気を取られてる間に 運転席に座っていた早川さんに 声をかけられた 「それでは動きますね」