私も皆に混じり微笑ましく眺めていると、近くにいた坂野さんがクスクス笑いながら話し掛けてきた。 「紗絢ちゃんは愛されてるね」 少し躊躇った。 躊躇いつつクラス内に目をやれば、羽交い締めされる芽留ちゃんにSOSを求められる。 手を伸ばしてくる芽留ちゃんに、思う。 「―――わたしも、愛してるよ」 もちろん廣木君も、坂野さんも、皆好き。