しかし、蜂須賀君だけは相変わらず黙り。 貰ったオレンジジュースをちびちび飲みながら、彼を盗み見る。 学校でジュースを飲むのは始めてだったから、少しどきどきしながら。 「――蜂須賀君?」 どこを見ているのか分からない蜂須賀君に声をひそめて話す。 そしたらようやく彼は、わたしをその目に映した。